フォトリポート 2004

『疾風怒濤の3日間。第8回ミステリー映画祭』

盛岡における年に一度の映画のお祭りが終了しました。会期は10月29日(金)から31日(日)までの3日間ですが、スタッフにとっての映画祭は同じ週の火曜日から始まっていたのです。

2004年10月26日(火)
プラザおでってギャラリーで、オードリー・ヘプバーンIN「ファニー・フェイス」がスタート。ヘプバーン全作品を約100点の素描で紹介する他、関連お宝グッズを多数展示。素描とグッズ提供は盛岡出身の映画評論家・細越麟太郎さん。雰囲気が洒落ていて "これは人が来るぞ!"と期待したら、初日の入りはたった60人。その後、口コミで評判が広がり、映画祭最終日には300人近い動員があり、まずは成功。
リポート オードリー・ヘプバーン
IN「ファニー・フェイス」
10月26日(火)〜31日(日)
プラザおでって2Fギャラリー

前夜祭 2004年10月28日(木)
恒例となった前夜祭イベント、ミステリー劇の公演日。演目は「夜の来訪者」
「暗くなるまで待って」「デストラップ/死の罠」「検察側の証人(映画化題名「情婦」)」に続く<映画と演劇の出会い>シリーズ第4弾です。
<映画と演劇の出会い>シリーズとは、ここ盛岡の舞台で、映画化されたミステリー劇を上演し、映画と演劇の違いを味わおうというミステリー映画祭独自の試み(世界中の映画祭を探しても、こんなことやってるのは盛岡だけ!)。一夜限りのミステリー劇のため、地元局アナと市内劇団員が3ヶ月稽古を重ねました。お陰様で当日は超満員。今までで一番面白かった!というアンケートも(一枚だけでしたけど…)。
28日の主な催しもの
リポート 前夜祭イベント ミステリー劇
「夜の来訪者」
19:00〜
プラザおでって3Fホール

映画祭 初日 2004年10月29日(金)
いよいよ映画祭初日!メイン会場は12の映画館が軒を連ねる「映画館通」。開会式が行われたのは中央映画劇場。赤絨毯を踏んで韓国の大物監督チャン・ソヌさん、同じく韓国の人気女優ペ・ドゥナさん、日本推理作家協会理事長の逢坂剛さんなど豪華ゲストが続々入場。スクリーン前では、盛岡南高校吹奏楽部の女の子約30名が高らかにファンファーレを吹いています。まさに盛岡のスウィング・ガールズ。演奏が終わると正装した紳士淑女登場。ゲストを紹介しつつ、映画祭に潜入したスパイを探し始めます。(演ずるのはミステリー劇の常連俳優)。映画祭テーマ「ザ・スパイ!」にちなんだこの寸劇が終わると、オープニング上映となるお正月公開作品「ボン・ヴォヤージュ」開始。中劇隣りのピカデリーでは井上ひさしさんの傑作戯曲を映画化した「父と暮せば」、続いて日本初プレミア公開となる韓国映画「スーパースター カム・サヨン」を、キム・ジョンヒョン監督のトークを交え上映。
大通リリオのホールでは、海外ミステリードラマを楽しむ「ミステリービデオシアター」と、自主映画の秀作を集めた「角川オフシアターコンペティション&フェスティバル」も始まっています。
「ボン・ヴォヤージュ」上映後は、駅前通のジャーランジャーランでウエルカム・パーティー。盛岡が誇るジャズ・ピアニスト、鈴木牧子さんの演奏でゲストをお迎えします。
会期中、リリオ1Fに映画祭公式バー「ミステリー・バー」がオープン。映画を見終わったゲストやお客様は、ここに集い深夜まで大いに盛り上がるのです。
29日の主な催しもの
リポート 開会式 18:00〜
中劇
  オープニング上映
「ボン・ヴォヤージュ」
リポート 「父と暮せば」
細越麟太郎解説
19:00〜
ピカデリー
リポート 「スーパースター カム・サヨン」
プロデューサー&監督舞台挨拶
21:45〜
ピカデリー
リポート ウエルカムパーティー 21:00〜
ジャーランジャーラン

映画祭 二日目 2004年10月30日(土)
映画祭2日目は最も忙しい日です。「ジャンプ」を皮切りに「いつか読書する日」「Mirror」新人監督奨励賞の候補作が連続上映され、映画祭テーマ作品「陸軍中野学校」、日本初上映の韓国映画「頑張れグムスン」、やはり日本初プレミアとなる「渋谷物語」、スペイン産ホラー「デビルズ・バックボーン」と続き、香港スターのロイ・チョンさん舞台挨拶の「ザ・ミッション/非情の掟」で締めくくられます。
お昼にはゲストと市民有志による大パレード。一番人気は人力車から沿道の歓声に応えた村上弘明さん。子供たちが喜んだのはオープンカーに乗ったスパイダーマン。この仮装、実は映画祭テーマ「ザ・スパイ!」に引っ掛けてのものだったとか…。
盛岡広域フィルム・コミッションが主催した「東北フィルム・コミッション・セミナー」は韓国と日本の一流映画人を講師陣に迎えました。ロケ撮影の現実を身を持って知るベテラン講師により、極めて中身の充実したトークが繰り広げられ、来場のFC関係者も大満足。
映画だけでなくビデオも人気のミステリー映画祭。リリオのホールでは「24 第三シーズン」を上映。レンタル前の先行プレビューとあって、会場はファンの熱気で溢れました。
同じ会場で「ミステリートークセッション アジアシネマトーク」も開催。韓国、日本のゲスト10人が入れ替わり登場し、熱いトークバトルを展開しました。
ゲストが宿泊するホテルに立ち寄ると、ロビーから生演奏の音が。鈴木牧子さんと並び盛岡を代表するジャズ・ピアニスト北田了一さんが、二人の女性ボーカリストを引き連れてのセッションです。ハードな映画鑑賞スケジュールの合間にジャズに耳を傾け、英気を養うのもオツなもの。
夜は老舗料亭・大清水多賀で「SAKEミステリー・パーティー」。全国から集まった日本酒好きがゲストと利き酒に挑戦!
全イベントが終了した後は、当然の如くミステリー・バーに集合。この公式バーも今夜が最後の営業とあって大繁盛でした。
30日の主な催しもの
リポート 新人監督奨励賞コンペティション
「ジャンプ」
監督舞台挨拶
9:50〜
中劇
リポート 新人監督奨励賞コンペティション
「いつか読書する日」
監督舞台挨拶
13:00〜
中劇
リポート 「頑張れグムスン」
ペ・ドゥナ舞台挨拶
15:20〜
ピカデリー
リポート 「渋谷物語」
監督&村上弘明舞台挨拶
16:00〜
中劇
リポート 新人監督奨励賞コンペティション
「Mirror」
監督舞台挨拶
18:00〜
ピカデリー
リポート 「ザ・ミッション 非情の掟」
ロイ・チョン舞台挨拶
21:20〜
中劇
リポート シネマパレード 12:30〜13:30
肴町〜大通商店街
リポート 東北フィルムコミッション
・セミナー in 盛岡
14:30〜
プラザおでって
リポート ミステリートークセッション
「アジアシネマヒート」
21:00〜
大通LiRiO 3Fイベントホール
リポート 先行プレビュー
「24 シーズン3 第一話」
高橋克彦解説
16:00〜
大通LiRiO 3Fイベントホール

映画祭 最終日 2004年10月31日(日)
最終日は、弦楽合奏団バディヌリによるクラシック演奏で始まります。演奏後は幻の名作「諜報員」上映。実は映画祭直前にフィルムの行方が分からなくなり、東京中に大捜査網を敷いた結果、ようやく上映前日に所在が判明。新幹線でフィルム6缶を運んでもらい、その日の深夜にテスト試写、翌31日10時に上映という、正に文字通り幻の名作になってしまう寸前だったのです。こんなきわどい思いをしたのは、第2回映画祭でヒッチコックのデビュー作「快楽の園」を日本初上映して以来か(ロンドンのアーカイブからフィルムが届いたのが映画祭前日)。いや、もっと大変なことがありました!昨年は2本の作品が、それぞれ上映開始の6時間前と3時間前に届くという修羅場。さすがはミステリー映画祭。舞台裏もスリルとサスペンスの連続です。
 「諜報員」と並ぶ今年の目玉が、新企画「映画祭ゲスト朗読会」。ゲストの筒井康隆さんが、北海道での映画ロケが長引いて参加できなくなり、代わりにご本人のビデオ・メッセージを上映。高橋克彦さん、岩井志麻子さん、北方謙三さんは自作を朗読。村上弘明さんは銭形平次役を演じた関係から、原作者・野村胡堂さんのエッセイを朗読。ブレイクタイムには、野村胡堂記念館からお借りした蓄音機でクラシック音楽を楽しんでいただきました。
 他の上映作品「犬猫」「サヨナラCOLOR」「スタア」「レディ・ジョーカー」はトラブルもなく無事上映終了。竹中直人さんが舞台挨拶に立った「サヨナラCOLOR」はプレイガイドで発売開始直後にソールド・アウト。その人気の高さを改めて印象づけました。
 いよいよ最後の大イベント、閉会式&さよならパーティー盛岡シティブラスが40名のフルメンバーで参加。オープニングからガンガン演奏し来場者の度肝を抜きました。そして各賞の発表です。角川オフシアター・コンペティション青山あゆみ監督「春雨ワンダフル」。壇上で青山監督が思わず涙ぐみ、映画祭スタッフも思わずもらい泣き。続いて作家の熊谷達也さんから新人監督奨励賞の発表。受賞作品は竹下昌男監督「ジャンプ」(熊谷さんはステージで軽くジャンプするお茶目ぶりを発揮。)40代半ばを前にしての初監督、そして初受賞。涙をグッとこらえスピーチする姿に「ジャンプ」に賭けた熱い思いを感じました。
 パーティーが終わり、後片付けを済ませると、事務局と、サポート・スタッフ、ボランティアの皆さんの打ち上げ開始。するとなんとそこにチャン・ソヌ監督キム・ソンホ監督キム・ジョンヒョン監督、そしてペ・ドゥナさんら韓国ゲストが参加して下さったのです!これで映画祭を支えてきたスタッフの疲れが一気に吹き飛び、結局その日は朝5時まで飲んだのでありました。打ち上げ直後40名いたメンバーも、最後は5名に…。ちなみに5時までお付き合いいただいたゲストは、美術監督の稲垣尚夫さんと「ジャンプ」の竹下昌男監督。ミステリーに酒は付き物。目指せ、日本一の呑んべえ映画祭!(えっ?そんなの目指さなくていいって?)
31日の主な催しもの
リポート 新人監督奨励賞コンペティション
「犬猫」
監督舞台挨拶
10:00〜
ピカデリー
リポート 「サヨナラCOLOR」
監督舞台挨拶
14:30〜
中劇
リポート 「スタア」
高橋克彦解説
16:00〜
プラザおでって3Fホール
リポート 映画祭ゲスト朗読会 11:00〜
プラザおでって
リポート 角川オフシアター・コンペティション
Cプログラム(最終ノミネート)
11:00〜
大通LiRiO 3Fイベントホール
リポート ミステリートークセッション
「ザ・スパイ!」
15:30〜
大通LiRiO 3Fイベントホール
リポート オムニバス映画上映!
「三人三色」
ぺ・ドゥナ上映前トーク
16:30〜
大通LiRiO 3Fイベントホール
リポート 閉会式&さよならパーティー
各賞表彰式
17:00〜
ホテルロイヤル盛岡